タイトルが意味不明ですが…(´・ω・`)
最近のシステムにはお節介な機能が備わっているようで、hatenaブログから「1年前にこんな記事書いてたね」っていうメールが届きました。
それが、
(読書録というほどのものでもないが…)
ロシアの舞台演出家・スタニスラフスキーが、謎多き"ラマチャラカ"なる人物の著書からヨガの影響を受けていたらしいってことが綴られた意外な本でした。
ラマチャラカぁ?はぁ?誰だよそれ?!
とググってみますと、実は本名はウィリアム・アトキンソンっていうアメリカ人(!)ってことまで分かりました。
が、日本では有名じゃないし、あまり情報が得られなかったわけです。そんなわけで、当時は、なんとなくモヤンとしたままの紹介記事をアップしてます。
で、約1年経って先日「ヨガボディ」をようやく読了。
なんとここに、このラマチャラカことウィリアム・アトキンソンのことが、まあまあよく紹介されてました。
1年かけて繋がった!(*^▽^*)
19世紀の終わり頃から人気があった、ニューソート(新思考)運動という流れに属する人物であるということ。ニューソートって?を追いかけ始めるとまあまあ壮大で面倒臭そうなので、本著からざっくりのイメージだけ掴んでおきますと、、
クリスチャン・サイエンスの分派が始まりの擬似宗教的な運動であり、
・個人の繁栄や健康のために生まれつき持つ自己の神性を活かすこと
・ポジティブ思考により神性を呼び覚ますこと
などなどについて幅広く説かれた、プロテスタント的教え。
自己暗示(もしくは意志力)で病気さえ癒すことが出来る、みたいな考え方は ー おそらくヒッピーカルチャーなんかを経由して ー 現代にも脈々と受け継がれている。ヨガを含む精神世界探求型人間が好む思想だと思う。なんとなく、神秘主義的で東洋的っていう印象もある。
がっ、しかし、ヨガがその起源じゃないよ!
というのが、本著(ヨガボディのほう)の論点で痛快だったトコ。
むしろ、元々あった欧米起源の身体文化にヨガを融合させることで、ヨガを西洋人にも受け入れ可能なものに変容させた。つまり、元々あったハタヨガ(←そもそもこれが正確には何なのか、実はあまり明らかになっていない)に何かを混血させたものですらないっていうこと。
仏教とか、パタンジャリのヨガとか、肉体を否定するような哲学の場合、凡人がうっかり真に受けて取り組むと死にたくなるかもしれない。来世で救われれば本望、みたいな思想もあるし。ヨガを含む精神修練において、師を持つことの重要さはこの辺りのバランスをいかに保つか、ということと関係が深いように思う。
それに対して、現世に役立てる方向に持っていくのが得意なのも、このニューソート系哲学の特徴ではないかしら。決して精神性が無いってわけじゃないんだけど、現世利益的。
そして現代でも流行っては廃れ、廃れては流行る自己啓発や成功哲学の類っていうのも、この辺りから脈々と受け継がれている。どれも厭世的な思想ではないから害毒にはならないかもしれない。けど、良薬というほどでもない。効果には個人差があります、の断り書きのついた栄養補助食品みたい。
現代ヨガの源流にはそういうものの影響が少なからずある、ということは、知っておいたほうが良いようには思う。指導する側にいるのであれば特に。
あっ、スタニスラフスキーの話は全然出てこなかった。。